Quantcast
Channel: 続・国道な日々
Viewing all articles
Browse latest Browse all 330

本年もどうもありがとうございました

$
0
0
本年も当ブログをお読みいただき、
どうもありがとうございました。

例年、すこし長めの挨拶になって恐縮だけれど。 私らの世代の若い頃と、現在の世界が最も違うと思われるのは、
私らの世代が、グローバル化というものをすすめて行ったのに対して、
現在の世界は、アメリカファーストとか、ブレギジットというように、
個々の国々を大事に考える傾向が強くなっていることである。

これを、保守とか孤立主義がつよくなっている、というふうに 見る人もいるけれど、実際には、リベラルの目指していた世界、
つまり、グローバル化により、世界中すべての人々が豊かになるということが
失敗したというべきではないか、と思うのだ。

私らの世代では、リベラルが非常に強かった。
だから、グローバル化により、すべての国の人々か豊かになるということは、
人類が目指すべき一つの理想として追求されてきたのである。

結果として、1980年代において発展途上と言われていたいた国々が、
現在では非常に豊かになり、先進国との差が縮まった。
その典型例が、中国だと思う。
それはそれで、結構なことなんだけども、やはり、先進国にとっては、
途上国の経済的発展をすすめていくうえで、
技術とか資本の持ち出しが多かった。
現在は、それに対する一種の反発として、保守および孤立主義の台頭
があるわけで、ある意味、当然といえば当然の流れなんだけれど。


まあ、グローバル化というのは、きれいごとであるというのは、
私たちの世代も、ある程度、気がついていたんだよね。

この社会の仕組みとして、富の再配分ということがあるんだけど。
豊かなところから、貧しいところへ。
富の再配分を行うことによって、資本主義社会全体が
円滑に機能するようにしているわけである。

しかし、同じ日本人同士でも、なかなかそれはむずかしい。
年金制度や生活保護などの社会福祉がいきっまってきていることでも、
そのことはわかる。
であるのに、なぜ、発展途上国の人たちに、富の再配分をしなければいけないのか。
それはないだろう、ということは、みんな思っていたんだよね。

けれども、言えなかった。
私たちの世代では、マスメディアはみんなリベラルだったから、
社会全体の論調が支配されていた。
そんなこと言ったら、非常識な人として、社会からのけ者にされてしまう。
だから、怖くて言えなかったんだよね。

ネットの世界が発達したことにより、みんな、ホンネでモノが言えるようになった。
おかしいと思うことはおかしいと、みんなが自由に発言できるようになった。
現在の保守および孤立主義の台頭は、こういった流れとは無縁ではない。

この流れは、しばらくは、止められないだろうね。
けれども、この流れが本当に、生きるのにやさしい社会なのかどうか。
私たちは考えていかなければならないと思う今日このごろである。

みなさまからの励ましのメッセージのおかげで、
今年も1年間、記事を書き続けることができました。
感謝申し上げています。
みなさまにとって、来年がいい年でありますように。
そして、どうか、みなさまが健康でありますように。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 330

Trending Articles