白内障の手術を受けてきたのだが。そのつづき。
病院の朝は、はやい。
午前6時には起床で、看護師さんが体温と血圧を測りにくる。
血圧は、いつものとおり、最高で110くらい、
最低で80くらいである。けれど、体温が36.5℃だった。
私 「私、平熱は35.8℃くらいなんですが。
もしかしたら、いま、微熱があるのかもしれません。」
看護師「病院に来るとね。みーんな、体温が上がるんですよー。」
よくわからないけど、どうやらそういうことらしい。
朝食の前に血糖値を測られ、インスリンをうたれる。
午前9時になると、運動の時間である。
スポーツウェアに着替えて、歩数を数えるための万歩計と、
万一、低血糖発作を起こしたときのためのブドウ糖
補給ゼリーを持って、病院の外に出る。
5,000歩以上歩く、というのが、私に与えられた課題である。
が、運動というからには、心拍数を110以上に上げ、
軽く汗をかくまでやらないと、意味がない。
私は水の入ったボトルを首から下げ、毎日、走った。
運動というのは、できない人には、絶対にできないらしい。
が、私の場合、中学、高校とバスケットボールをやっていて、
死ぬ一歩手前まで走らされたので、べつに苦にはならない。
病院から西武線の小平駅まで往復して、約3.8km。
それで、ちょうど5,000歩であった。
その距離を毎日、午前と午後に走った。1日約7.6km。
入院中、このジョギングは、いい気分転換になった。
3日めの血糖値測定で100mg/dlをきるようになり、
インスリン注射はもういいだろう、ということになった。
担当医師の診察を受ける。
医師「食事はどうですか。」
私 「もの足らないですね。いつも、あの倍は食べてますから。」
医師「いまの食事量が、takさんのからだを維持するのに、
ちょうどいい量なんです。これからも、いま以上の量を
食べてはダメですよ。」
それを聞いて、ああ、もうオレには食べる楽しみというものが
なくなったんだな、と思った。
私の場合、食べることに、あまり興味がないからいいけど、
人によっては地獄だろう。生きる楽しみが、なくなるかも
しれないな。
それからも、毎日、マジメに運動療法を続けた。
午前と午後に病院を出て、汗びっしょりになって帰ってくる
私を見て、なにやら重い病気で入院している人から、
「あんた、本当に病気なの?」
と言われた。
同室の糖尿病患者からは、
「なんで、あんたみたいな人が糖尿病なんだ?」
と言われた。
インスリン注射なしでも、血糖値が100mg/dlをコンスタントに
切るようになった。この生活を続けられるならば、まあ、いいだろう、
ということになり、一週間後、無事に退院することができた。
さらに、自宅で食事療法と運動療法を続け、約1ヶ月で
体重が8kgほど落ち、2ヶ月後には、HbA1Cも6%台になった。
ということで、ずいぶんと回り道をしたけれど、
どうやら、白内障の手術を受けられるようになったのである。
(さらにつづく)
病院の朝は、はやい。
午前6時には起床で、看護師さんが体温と血圧を測りにくる。
血圧は、いつものとおり、最高で110くらい、
最低で80くらいである。けれど、体温が36.5℃だった。
私 「私、平熱は35.8℃くらいなんですが。
もしかしたら、いま、微熱があるのかもしれません。」
看護師「病院に来るとね。みーんな、体温が上がるんですよー。」
よくわからないけど、どうやらそういうことらしい。
朝食の前に血糖値を測られ、インスリンをうたれる。
午前9時になると、運動の時間である。
スポーツウェアに着替えて、歩数を数えるための万歩計と、
万一、低血糖発作を起こしたときのためのブドウ糖
補給ゼリーを持って、病院の外に出る。
5,000歩以上歩く、というのが、私に与えられた課題である。
が、運動というからには、心拍数を110以上に上げ、
軽く汗をかくまでやらないと、意味がない。
私は水の入ったボトルを首から下げ、毎日、走った。
運動というのは、できない人には、絶対にできないらしい。
が、私の場合、中学、高校とバスケットボールをやっていて、
死ぬ一歩手前まで走らされたので、べつに苦にはならない。
病院から西武線の小平駅まで往復して、約3.8km。
それで、ちょうど5,000歩であった。
その距離を毎日、午前と午後に走った。1日約7.6km。
入院中、このジョギングは、いい気分転換になった。
3日めの血糖値測定で100mg/dlをきるようになり、
インスリン注射はもういいだろう、ということになった。
担当医師の診察を受ける。
医師「食事はどうですか。」
私 「もの足らないですね。いつも、あの倍は食べてますから。」
医師「いまの食事量が、takさんのからだを維持するのに、
ちょうどいい量なんです。これからも、いま以上の量を
食べてはダメですよ。」
それを聞いて、ああ、もうオレには食べる楽しみというものが
なくなったんだな、と思った。
私の場合、食べることに、あまり興味がないからいいけど、
人によっては地獄だろう。生きる楽しみが、なくなるかも
しれないな。
それからも、毎日、マジメに運動療法を続けた。
午前と午後に病院を出て、汗びっしょりになって帰ってくる
私を見て、なにやら重い病気で入院している人から、
「あんた、本当に病気なの?」
と言われた。
同室の糖尿病患者からは、
「なんで、あんたみたいな人が糖尿病なんだ?」
と言われた。
インスリン注射なしでも、血糖値が100mg/dlをコンスタントに
切るようになった。この生活を続けられるならば、まあ、いいだろう、
ということになり、一週間後、無事に退院することができた。
さらに、自宅で食事療法と運動療法を続け、約1ヶ月で
体重が8kgほど落ち、2ヶ月後には、HbA1Cも6%台になった。
ということで、ずいぶんと回り道をしたけれど、
どうやら、白内障の手術を受けられるようになったのである。
(さらにつづく)