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Channel: 続・国道な日々
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流氷をみてきた 1

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北海道に行って、流氷をみてきた。

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流氷


ちょっと、唐突な書き出しで恐縮だけど、
モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンの映画に
「The Bucket List」というのがある。
邦題は「最高の人生の見つけ方」。
意図的なのかどうかは、わからないけれど、
原題と邦題は、ちょっとニュアンスが異なっている。
原題を直訳すると、“死ぬまでにやってみたいこと”。

映画のストーリーは、余命6ヶ月を宣告された2人の男が、
死ぬ前にやり残したことを実現するために、旅に出る
というものである。

私が死ぬまでにやってみたいことのひとつに、
「流氷を見る」というものがある。
北海道オホーツク海の流氷は、冬の一時期にしか
見ることができない。
現在の私は、幸いなことに余命6ヶ月とか、
そういう状況ではないけれど、私が死ぬまでに
訪れる冬は、あと何回もないかもしれない。
急がないといけない。



2014年2月4日午後11時。私は大洗フェリーターミナルにいた。
これから苫小牧に行く。私のクルマもいっしょである。
就航船は「さんふらわあ ふらの」である。

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さんふらわあ ふらの


ネットで予約していたので、乗船手続きはスムーズであった。
乗船名簿に記入し、QRコード付きの予約確認書と車検証を
提示すると、すぐに発券された。
私は60才であるので、「プラチナ割引」が適用。
旅客運賃が10%割引、乗用車運賃は5%割引になる。
ということで、料金は25,410円(5m未満の乗用車・エコノミー)であった。
八戸~苫小牧のシルバーフェリー(4m未満の乗用車 20,000円)、
仙台~苫小牧の太平洋フェリー(5m未満の乗用車 26,300円)、
あるいは青森~函館の津軽海峡フェリー(6m未満の乗用車 16,460円)
との比較になるが、八戸や青森まで行く燃料代、高速代を考えると、
大洗~苫小牧の航路はおトクだと思う。

午後11時30分、乗船開始。
やはり、冬に北海道に行くモノ好きは少ないらしく、
がらがらに空いていた。
私はフェリーに乗ると、必ず出港のようすを見ることにしている。
「さんふらわあ ふらの」には、バウスラスターが2つ、
スターンスラスターが1つ付いている。
1万3千トン以上の大型船でありながら、
器用に岸壁をはなれ、タグボートなしで出港した。
疲れていたので、船室にもどり、すぐに眠る。

翌朝、午前8時頃めざめた。甲板に出てみる。
スマホのGPS機能を使って測位してみると、
気仙沼の沖であった。
三陸の複雑な地形が間近にみえる。
意外と陸に近いところを航行している。
もっと沖を走っているのかな、と思っていたのだが。

「さんふらわあ ふらの」の、もともとの名は「へすていあ」という。
東日本フェリー時代に造られた船で、
船のファンである私は、いつか乗ってみたい、と思っていた。
けれども、ずっと乗る機会がないまま、
何年も過ぎてしまった。

「さんふらわあ ふらの」は、いつのまにか、ずいぶんと
ふるくなってしまっている。
5月には引退し、新造船と交代するようだ。
おそらく、海外の船会社に売られていくのだろう。
引退するまえに乗ることができてよかったな、と思った。

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航行中の「さんふらわあ ふらの」にて


午後7時半、苫小牧フェリーターミナルに着いた。
さいわい、雪は積もっておらず、路面は乾いている。
とりあえず、網走にむかって走りはじめる。
(つづく)

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