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Channel: 続・国道な日々
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流氷をみてきた 2

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北海道に行って、流氷をみてきた。そのつづき。

なぜ、私は流氷が見たいのか。
(個人的なことであるから、ご興味のない方は、
 ここまでジャンプしてください。)

私が流氷のことを、はじめて知ったのは、中学時代である。
当時から私は鉄道が好きだったので、鉄道関係の雑誌を読み、
時刻表でダイヤを調べて、ときどき旅行に出かけていた。

あるとき、私は鉄道雑誌に載っていた1枚の写真に
目を奪われた。それは、厳冬期の北海道において、
網走と釧路をむすぶ釧網本線を走る列車であった。
流氷でうまった海を背景に、C58型蒸気機関車が牽引する
混合列車(客車と貨車が混ざった構成の列車)が走っている。

私自身は、鉄道ファンのなかでも、乗り鉄(鉄道をつかった
旅が好きなグループ)に属するので、C58型蒸気機関車とか、
混合列車のことなどは、どうでもよかった。
それよりも、背景の流氷に、つよく惹かれた。

「そうか。冬のオホーツク海では、氷で海が埋まるんだ。」

私は、百科事典などで流氷のことを調べた。
毎年、2月ごろ、シベリアのアムール川でできた氷が、
紋別から知床あたりにかけてのオホーツク海沿岸に押し寄せ、
水平線まで、まっ白な氷で埋まる。
そして、朝日や夕陽があたると、流氷はあかく輝くという。
私は、それを見てみたいと思った。

それからの私の人生には、高校受験、大学受験、就職、結婚、
長男の誕生、次男の誕生、子育て、子どもの進学などなど、
いろいろなことがあった。だから、流氷を見に行くのは、
45年後の、いまになってしまったのである。



流氷に関する情報は、以下のように集めればよい。
まずは、海洋情報センターのページにいき、
現在の流氷の状況を調べる。
さらに、ツイッターなどで流氷の状況を発信されて
おられる方のサイトにいき、情報を集めてから、
出かけるかどうかを決めればよい。
ただし、そうやって情報収集を万全にして出かけても、
流氷は風向きなどにより、簡単に岸からはなれてしまう。
だから、見ることができるかどうかは、運次第ではある。

以下の図は、2017年2月4日時点での流氷の状況である。
これを見ると、網走から知床にかけて、厚い流氷が接岸している
とみることができる。ということで、苫小牧フェリーターミナル
に降りた私は、とりあえず、網走をめざして、クルマを走らせた
のであった。

drift_map.gif
2017年2月4日における流氷の状況
 出所:海氷情報センター http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN1/1center.html


2017年2月6日午後、私は道の駅「流氷街道網走」にいた。
ここは、紋別とならんで、流氷観光の拠点となっている。
港のなかには、大きな蓮の葉のような氷が浮かんでいる。
しかしながら、私の期待に反して、流氷は接岸していなかった。
どうやら、昨夜、西からの強い風が吹いて、沖に流されて
しまったようだ。

尋ねてみると、現在、岸から3キロメートルくらいのところに
流氷帯があり、砕氷船おーろらに乗れば見ることができるらしい。
どうしようか。
スマホで予約サイトを見てみると、まだ、空席がある。
しかしながら、私は流氷が接岸しているところが見たい。
とりあえず、私は流氷街道網走を出て、斜里・知床方面に
むかって、クルマを走らせた。

aurola.jpg
砕氷船おーろらと蓮の葉状の流氷

 砕氷船おーろら予約サイト https://www.ms-aurora.com/abashiri/index.html


知床のウトロに着く直前、オシンコシンの滝付近で、
流氷が岸まで来ているのが見えた。
けれども、水平線まで覆われる流氷原という感じではない。

driftice4.jpg
オシンコシンの滝付近にて

ま、仕方がない。
今日は北風が強いから、知床で待っていれば、明日にでも、
流氷が再接岸するに違いない。待ち伏せ作戦である。
ということで、この日はウトロで泊まった。
(つづく)

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