JR山陽本線の小野田駅で、クモハ123形電車をみたのだが。
クモハ123形電車5号機(下関総合車両所所属)
2021年3月27日午前6時42分 JR山陽本線小野田駅にて
ご注意:
鉄道にご興味がない方にとっては、
かぎりなく、どうでもいい内容です。w
2021年3月26日午前6時、私はJR山陽本線の小野田駅にいた。
クモハ123形とは、荷物電車のクモニ143形から改造された
車両である。2021年の時点において、クモハ123形が見られる
のは、JR小野田線と宇部線のみである。
国鉄時代には、小荷物、手荷物といったサービスがあった。
小荷物とは、現在の宅配便に近いサービスで、荷物を駅まで
持って行って、相手先に送るもの。手荷物(チッキ)とは、
現在の飛行機における受託手荷物に近いサービスであり、
旅行中、旅客とは別に荷物を運ぶもの。手荷物には乗車券が
必要であった。
小荷物および手荷物は、1986年に廃止された。
また、鉄道による郵便や新聞などの輸送需要もなくなったため、
荷物電車は廃止された。
私は荷物電車用の車両は、そのまま廃車になるのかな、
と思っていたのだが、なんと、座席がつくられ、
旅客用に改造されたのである。
前の記事で、非電化区間のエースだったDD51を紹介した。
DD51にくらべると、この電車、なんだか、生まれたときから
ポンコツである。けれども、ポンコツはポンコツなりに、
ちゃんと働き場所があったのだ。
電車というのは、そのほとんどが、何両かで1つのユニット
が構成されている。だいたい、2両とか3両が多いね。
東海道新幹線なんかは、16両で1つのユニットだけど。
このユニットというものは、ばらばらにすることはできない。
モーターとか制御機器が分散されて搭載されているから。
ということで、電車というものは、2両とか3両以下には、
分割できないのである。
では、2両とか3両編成の電車を走らせるほどの需要がない
路線だと、どうするか。前後両側に運転台のついた1両の電車
をつくるしかない。気動車とか路面電車ならともかく、
そういう電車って、意外とすくないのである。
JR小野田線というのは、ホームが1両ぶんしかない駅が多く、
2両とか3両の電車がはいることができない。
前後両側に運転台がある1両の電車しか、使えないのである。
ということで、かつては、こんなのが走っていた。
クモハ42形電車 出所:Wikipedia
さすがに、お客さまを乗せるのに、こんなのじゃ
まずいだろう、ということで、2003年に廃止された。
その後、導入されたのが、クモハ123形電車なのである。
荷物電車のクモニ143形電車には、両側に運転台があった。
こいつはいい、1両で動かせるぞ、ということで、
座席がつくられ、旅客用に改造されたのである。
要するにクモハ123形は、前後両がわに運転台がある
という理由だけで、生き残った。
1両の列車しか需要のない路線で。
まさしく、ポンコツはポンコツなりに、働き場所が
あったのである
クモハ123形電車の発車を見送る。
意外と加速がいい。
1980年代までは、湘南色や横須賀色に塗られて、
東海道本線や横須賀線などで、近郊型電車の先頭
(もしくは最後尾)につながれて走っていた。
それなりに、強力なモーターを積んでいるのである。
最高速度は時速100kmである。
小野田線のような路線を走るには、オーバースペック
なのであろう。けれども、文句も言わず、のんびりと
走っている。余生を送るというにふさわしい走りである。
私も、こんなふうに余生を送りたいものだな、と思う。
クモハ123形電車5号機(下関総合車両所所属)
2021年3月27日午前6時42分 JR山陽本線小野田駅にて
ご注意:
鉄道にご興味がない方にとっては、
かぎりなく、どうでもいい内容です。w
2021年3月26日午前6時、私はJR山陽本線の小野田駅にいた。
クモハ123形とは、荷物電車のクモニ143形から改造された
車両である。2021年の時点において、クモハ123形が見られる
のは、JR小野田線と宇部線のみである。
国鉄時代には、小荷物、手荷物といったサービスがあった。
小荷物とは、現在の宅配便に近いサービスで、荷物を駅まで
持って行って、相手先に送るもの。手荷物(チッキ)とは、
現在の飛行機における受託手荷物に近いサービスであり、
旅行中、旅客とは別に荷物を運ぶもの。手荷物には乗車券が
必要であった。
小荷物および手荷物は、1986年に廃止された。
また、鉄道による郵便や新聞などの輸送需要もなくなったため、
荷物電車は廃止された。
私は荷物電車用の車両は、そのまま廃車になるのかな、
と思っていたのだが、なんと、座席がつくられ、
旅客用に改造されたのである。
前の記事で、非電化区間のエースだったDD51を紹介した。
DD51にくらべると、この電車、なんだか、生まれたときから
ポンコツである。けれども、ポンコツはポンコツなりに、
ちゃんと働き場所があったのだ。
電車というのは、そのほとんどが、何両かで1つのユニット
が構成されている。だいたい、2両とか3両が多いね。
東海道新幹線なんかは、16両で1つのユニットだけど。
このユニットというものは、ばらばらにすることはできない。
モーターとか制御機器が分散されて搭載されているから。
ということで、電車というものは、2両とか3両以下には、
分割できないのである。
では、2両とか3両編成の電車を走らせるほどの需要がない
路線だと、どうするか。前後両側に運転台のついた1両の電車
をつくるしかない。気動車とか路面電車ならともかく、
そういう電車って、意外とすくないのである。
JR小野田線というのは、ホームが1両ぶんしかない駅が多く、
2両とか3両の電車がはいることができない。
前後両側に運転台がある1両の電車しか、使えないのである。
ということで、かつては、こんなのが走っていた。
クモハ42形電車 出所:Wikipedia
さすがに、お客さまを乗せるのに、こんなのじゃ
まずいだろう、ということで、2003年に廃止された。
その後、導入されたのが、クモハ123形電車なのである。
荷物電車のクモニ143形電車には、両側に運転台があった。
こいつはいい、1両で動かせるぞ、ということで、
座席がつくられ、旅客用に改造されたのである。
要するにクモハ123形は、前後両がわに運転台がある
という理由だけで、生き残った。
1両の列車しか需要のない路線で。
まさしく、ポンコツはポンコツなりに、働き場所が
あったのである
クモハ123形電車の発車を見送る。
意外と加速がいい。
1980年代までは、湘南色や横須賀色に塗られて、
東海道本線や横須賀線などで、近郊型電車の先頭
(もしくは最後尾)につながれて走っていた。
それなりに、強力なモーターを積んでいるのである。
最高速度は時速100kmである。
小野田線のような路線を走るには、オーバースペック
なのであろう。けれども、文句も言わず、のんびりと
走っている。余生を送るというにふさわしい走りである。
私も、こんなふうに余生を送りたいものだな、と思う。
ということで、今回の記事のまとめであるが、
小野田線には、クモハ123形電車が走っている。
それだけ。
クモハ123形は1987年の製造であり、そろそろ車齢34年になる。
さすがに、お客さまを乗せるのに、こんなのじゃまずいだろう、
という雰囲気になってきた。
新しく製造されたクモハ125形に置き換えるか、あるいは、
BRT(バス高速輸送システム)に変更という計画もある。
小野田線が残らないのは残念であるが、地元の人たちにとって、
いちばんいいかたちになれば、と思う。