Quantcast
Channel: 続・国道な日々
Viewing all articles
Browse latest Browse all 330

名松線の現状

$
0
0
長期運休しているJR名松線(めいしょうせん)を訪ねてみた。


meisho.gif
JR名松線

名松線とは、JR紀勢本線の松阪駅から伊勢奥津(いせおきつ)駅
をむすぶ鉄道である。典型的な赤字ローカル線であり、
廃止が検討されて久しい。しかしながら、周辺の道路が
未整備であることから、廃止をまぬがれていた。

2009年10月8日、この沿線を台風18号が襲い、名松線は不通
となってしまった。10月15日には、松阪~家城(いえき)間
が復旧したものの、家城~伊勢奥津間については復旧工事が
進まず、長期運休に。そして、現在にいたるまで、バス代行が
続いている。

あれから4年半。
名松線はいったいどうなってしまったのか。
2014年4月12日。その名松線を訪ねてみた。


まずは終着駅である伊勢奥津駅に行ってみる。
駅舎の扉は、長期間閉まっているので、
建て付けが悪くなっていた。ガタンッと大きな音をさせて、
扉を開け、なかに入った。
ホームも線路も、草ぼうぼうであった。
長期間使われていないと、鉄道はこうなってしまうのか。
伊勢奥津駅では線路内はもちろん、ホームにも立ち入る
ことはできなかった。

okitsu3.jpg
伊勢奥津駅ホーム

okitsu1.jpg
伊勢奥津駅内の線路


ちなみに、私はここに2009年4月11日に来ている。
そのときの記事はこれ
あれから、もう、5年も経過したんだなあ。
当時、名松線はもちろん動いていて、私は19時ごろ発の
松阪行き最終列車の発車を見送った。
そのときは、まさか不通になるなんて、思いもしなかった。

代行バスの時刻表をみると、家城までのバスは1日6本。
けれども、利用客は少ないようだ。

okitsu2.jpg
代行バス時刻表


家城まで、名松線と並走する県道15号線を走ってみた。
名松線の線路を観察していたが、
たしかに何ヶ所か、土砂が流入したところがある。
けれども、線路ごと、ごっそりと流されてしまった高千穂鉄道とか、
三陸鉄道のような状況ではない。
その気になれば、すぐに復旧はできそうではある。
けれども、これまでそれをしなかったのは、名松線が赤字路線
だったからだろう。

meisho4.gif

meisho1.jpg

meisho2.jpg
台風18号による名松線被災状況(発生当時) 出所:JR東海


私は、名松線はJRバス白棚線のように線路を撤去し、
路盤を舗装して、バス専用道として活用するのかな、
と思っていた。だが、今回、並走する県道15号線を走ってみて、
その必要もなさそうだな、と思った。
5年前にくらべて、県道15号線の整備はすすんでおり、
小型のバスならば十分通れる。

それに、鉄道であれば駅に行かないと利用できないが、
バスならば、きめ細かく乗客をひろって行ける。
高齢化がすすむ過疎の集落では、駅まで歩かずにすむので
好都合であろう。
終点も伊勢奥津のような中途半端なところではなく、
御杖村、曽爾村経由で、名張まで行けばいい。
そもそも、名松線の「名」は名張のことだったんだし。

そういった意味では、名松線を復旧させるよりも、
バス路線を充実させた方が、地域住民には喜ばれる
のではないか。そう思っていた。
鉄道ファンの私が、こんなことを言うのもなんだけど...。

だが、JR東海は2013年5月、突如、名松線の復旧を決定した。
三重県と津市の後ろ盾があったからである。
予算は4.6億円を予定。
復旧工事の完成は平成27年度というから、2015年の予定である。

正直いって、その発表を聞いたとき、私は驚いた。
4.6億円をかけて、名松線を復旧させる経済的メリットは
はっきり言って、まったくない。なんでいまさら、と思った。
けれども、名松線の復旧が決定したことは、地元の人々に
とっては、やはり、よかったのかもしれない。
鉄道とバスでは、“つながっている感”は比べものにならないから。
都会に出て行った若い人にとっても、名松線がある限り、
いつか帰ろう、と思うかもしれないし。

復旧させるにあたっては、松阪~家城間の区間運転を増やすことと、
津方面からの直通運転を実施すること。
また、一志(いちし)駅と近鉄の川合高岡駅との乗り継ぎをスムーズに
すること。さらには、一志から松阪にかけての新興住宅地に新駅を
設置するなどの方策を実施して、名松線を活性化させるべきだと思われる。



ということで、今回の記事のまとめであるが、
名松線の現状は荒れ放題ではあるものの、
2015年の全線復旧にむけて、工事が始まりつつある。
以上である。


ところで、前述のように名松線の「名」は名張のことであり、
当初は、松阪と名張をつなぐ予定の鉄道であった。
現在でも、その名残というべきか、名張まで三重交通の
バス路線がつながっている。

そのバスであるが、奥津駅前は7時11分発のみ。
名張駅前は17時15分発のみであり、
わずか一往復の運行となっている。
この名張駅前17時15分発は、TV東京の「ローカル路線バスの旅」
第11弾 高松~伊勢神宮編でも登場している。
1日1本しかないバスの時刻表を見て、蛭子さんが、
「えー、なにこれ...」
と言って、絶句するところが印象的だったね。wwwwwww


Viewing all articles
Browse latest Browse all 330

Trending Articles